100万円の札束は重かった


警察正常化協議会 (警正協 けいせいきょう KSK  129


https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20170827-00000008-jnn-soci

 

「警視庁丸の内警察署の警察官が 落とし物(拾い物)として届けられた現金を着服した」との報道に触れて ある体験を想い出した。

紹介してみます。

 

私がかつて(左遷されて)経験した交番勤務での体験です。

 

交番に別の警察官と2人で勤務していると ご年配の男性が 慌てた表情でドアを開けて入ってきた。

要件を訪ねる間もなく 

「車に置いた100万円の札束が盗まれた」

と届け出ました。

 

「100万円もの大金が盗まれたとは大変な事件だ」と直感、事情を聴いてみると

 

  つい先ほど 金融機関で 200万円(札束2つ)を下して 100万円だけ別の銀行の口座に移すために銀行に立ち寄った。残りの100万円を持って行くのは危険なので 乗用車の助手席の背もたれの後ろにあるポケットに隠して カギは確実にかけて行った。

銀行の預け入れが済んで車内に戻って100万円の札束を取ろうとしたら無いのだ。盗まれてしまった。

 

という届出。

 

早速 乗用車のカギが壊されたか、ドアを無理やりこじ開けられているのか 

外見を確認した。乗用車に損傷は見られない。

 

00万円もの高額の盗難事件だ。

交番だけで被害届を受理して処理を終了しては刑事課に叱られるのが警察だ。

 

「多額窃盗事件」として「組織捜査」が求められる。早速刑事課に通報。応対した課員は

「今別の事件で鑑識係が出ているからそちら(交番)で処理してください。」と消極的だ。

 

刑事課の一課員で判断できる対応ではないことは十分わかっている。しかし、それでも許されるのが警察の適当なところだ。

「人の被害など警察が真剣に取り扱う組織ではないこと」は私も十分に知っている。

 

「犯人の検挙」なら 人の取扱いでも横取りしたいくらいの汚い根性が「警察官」だ。 話が横道にそれるが 私が新米で勤務した前橋警察署の 刑事課(当時は捜査一課と言っていた)で 「あの刑事は泥棒刑事だ」と呼ばれていた刑事がいたことを想い出した。他の刑事が犯人の割り出しをすると その証拠資料を割り出した刑事の机から盗み取って自分の手柄にしてしまう。と指摘されていた刑事がいたということです。

 

話を戻して 刑事課の課員が「そちら(交番)で処理してください。」と言うなら 後々問題のないように「指紋検出」の鑑識作業を徹底しておかなくてはならない。私は鑑識の経験はある。では「徹底してやっておこう」と考え、私が屋外で自動車の見分を担当し、あと一人の警察官に交番の中で「被害届」の書類受理を担当してもらうことにした。

 

私の指紋が付かないように配意しながら自動車外部の指紋検出を念入りに行う。指紋らしきは見られない。

 

いよいよ 座席シートに指紋検出の粉末をたたきつける。
レザーシートには指紋検出の粉末は一面に付着してしまい指紋は判明できない。

 

仕方なく 次に入れておいたというポケットの内側に粉末をたたこうとゴムバンドになっている上部に手をかけてポケット内を伺った。

 

帯封のついた100万円の札束が入っているではないか・・・

 

早速交番内に駆け込んで届出人に「100万円はこれですか?」と話しかける。

 

「そうだ。そうだ。どこにあった?」という。

 

ポケットの入り口(比較的上部)に挟んで置いたつもりが 「100万円の札束の重みで底部に落下していた」と言う結論だ。

 

慌てるときはこんなものですね。「良かった。良かった。」

 

被害届の作成は途中で中止。指紋検出でたたいた粉末をふき取って 笑って「誤届事案」は終了。

 

安心した届人の安堵の笑顔の雰囲気が今でも忘れられない(どのお方だったか本人を特定できる記憶は全く持っていない)。

 

警察官や警察職員による泥棒不祥事のニュースに触れるたびに ここで紹介の「100万円の盗難誤届事案」を想い出す。 もしもあの時 私の気持ちに邪な気持が起きていたら今はどんな気持ちでいるのだろうか? と背筋が寒くなる。

 

あの時の あの現場を思い起こせば 交番の庭の屋外に居るのは私だけ。被害者(届人)と相勤の警察官は交番の屋内。100万円の札束は厚いが鑑識機材のカバンなら十分に隠せる。

 

こんな邪な考えを持たない自分が嬉しかった。

 

この教えはあるお寺で座禅をした時 そこのお坊さんの法話が大きく影響している。

「(どんな良いことも 悪いことでも)他人が見ていなくても もう一人の自分が見ているのだ。人が見ているからとか 見ていないからとかで 行動が変わってはいけない。」

と教えていただいた事が 私の心の大きな支えになっていることに疑いはない。

 

最後に「警察」と呼ばれる組織に勤務する人に 「邪な気持を起こさないでくれ」と言いたい。

 

以上が「100万円の札束は重かった」の雑感でした。