続:群馬県警のデタラメ振り(拾得物届 №―2)
「警察正常化協議会」 (警正協 けいせいきょう KSK) 38-2
<警察が作成する 幼稚な書式>
前の記事の続きになりますが、財布を拾って警察の交番に届け出。
そして その証として貰った「拾得物件預り書」の書式の出鱈目振りについて触れてみます。
その「別記様式第2号(第2条関係) 拾得物件預り書」なるものを写真で添付してみます。
<問題が多い 拾得物件預り書>
上の方から
藤岡警察署や受理番号なる欄に続いて
受理日時 拾得日時場所 拾得者住所・氏名 物件 などの欄があり
上記の物件を預かりました。
平成27年10月6日
大河原宗平殿
藤岡警察署長 印
となり
ご指摘したい問題部分は その下方で下から2つ目の枠と最下部枠外の「注」の部分です。
<問題部分>
先ず 下から二つ目の枠は 更に4つに分けてありますが
左から 「拾得者の物件引取期間 平成28年1月7日から平成28年3月6日まで」とあり その右に「受領確認 上記の物件を受領しました。 年 月 日」
「住所又は所在地」
「電話番号その他の連絡先」
「氏名又名称 印」
と なっています。
「氏名又名称」。 これは正に 「氏名又は名称」の間違いで「は抜け(歯抜け? (笑))」状態です。
そして最下部欄外のベタ打ちの「注」との整合性を指摘します。
では「注」に何が書いてあるか
注 1 この預かり書は、あなたが上記物件について所有権を取得し、その物件を受け取る場合、受領確認欄に住所若しくは所在地を記載し、並びに氏名若しくは名称を記載し及び押印し、または署名して警察署長に提出することにより受領書に代えることとなるものですから、大切に保管してください。
2 遺失者が判明しなかった場合には、あなたがこの物件を取得することとなりますので、上記の引取期間内に、警察署に引き取りに来てください。(期日までに引き取らないときは、所有権を失いますのでご注意ください。)なお、引き取りは、土・日曜祝祭日を除く午前8時30分から午後5時15分までです。
3 遺失物法の規定により、拾得物件の交付、提出又は保管に要した費用があるときは、当該物件の所有権を取得してこれを引き取る方の負担となります。
となっています。
ここでひっかるのが枠内の「受領確認」欄の不動文字と、注欄のベタ打ち文字での「又は」が「若しくは」と表現の書き方が変えてあることや、明らかな杜撰・間違いは、枠が付いている「受領確認」欄の「氏名又名称」であり正解は「氏名又は名称」と書かれるべきでしょう。
公用文書の文法上「又は」と「若しくは」には使い方が規定されているようですが、同じ一枚の様式内で表現に差異があるのは「幼稚」と言わざるを得ません。
指摘順番が逆になりますが用紙の表記には「-・・・預り書」となっており、注欄では、天付け「この預かり書は、」と送り仮名も異なっています。
杜撰・杜撰。デタラメ・デタラメ。
なお、注欄にいかにも受領書が別途もらえるような表記がありますが、「受領書」なんかこちらがどんなに要求しても 一向に出してもらえないのが現実であり、このような「ウソ表現」も用いているのでした。
<物件を受領する時点で拾得したことの 証拠が持ち去られるシステム>
すでに記載してあるとおり、警察に拾いものを届けた日の翌日から3か月が経過しても失くした方がわからない場合、原則として拾ったものに所有権が移り、その物を貰えることになります。
そして、その拾得物を受領する際に、この「拾得物件預り書」の「受領確認」欄に 日付と住所、電話番号、氏名を書いて押印して警察署に提出させられます。
素人の一般人は警察署の会計課員が言うとおり、押印したこの「拾得物件預り書」全部を取られてしまいます。
お金や財布などを拾った人は、「失くして困っているだろう」との善意で警察署に届けても、残念ながらその期待が叶わず、3か月後に所有権が移って拾得者が貰えることになります。
何の意味もなく国に所有権を移しても、所詮は公務員共の無駄使いに付されてしまう。それならば、貰ってきて自分の意志で何らかの有効活用をした方がマシだ。そう考える人が多いと思う。私はそう考える。
だから当然「物件引取期間内」に受領に行く(予定である)。
<警察の杜撰により トラブルに巻き込まれる恐れあり>
物件の所有権を取得後、拾い主がその物件を使っていたり、処分してしまうなど、時間の経過とともに事情は変わってくるだろうが、もし後日、何らかの情報で本当の所有者がわかった場合、その方に返してやりたいと考えることもあるだろう。
そうした時にトラブルが発生する懸念がある。
それは「なんで俺のものを持っているんだ」と抗議されたらどうしましょうか?
その方に「警察に一旦届け出て、正規の手続きを経て、その物件を所有した」といくら説明しても全ての人に納得してもらえるとは考え難い。
自分が紛失して困っていたものを「他人が使っていた。この馬鹿野郎。」ということにならないとも限らない。
そのようなトラブルになった時に、解決する手段として役に立つのが「拾得物件預り書」だろう。
警察は、物件引取時にこの「拾得物件預り書」を取り上げてしまわないで、せめて複写式の「拾得物件預り書 控え」を交付しておくべきであろう。
<警察相手の裁判に勝てなくても 内容で勝っていることが多々>
この「拾得物件預り書」のこともほんの一例だが、警察の事務には警察の都合しか考えていない事務が多すぎる。
道路使用許可申請に現金同様の高額な収入証紙を貼って提出しても「受領書も交付しなかった」のだが、私の指摘でようやく受領書を交付するように変わった。
「民意を反映した警察活動」なんてとんでもない「絵に描いた餅」だ。
だから警察の不手際に対して損害賠償裁判を起こす。しかし、裁判所は原告を勝たせない。「請求の棄却」がほとんどの判決文だ。
しかし、心ある人は言う。「裁判で警察や行政に勝てなくても、明らかに事務手続きや対応が変わってくる。これは、裁判では負けても内容で勝っているのだ。だから警察や行政にはどんどん注文を付けるべきだ」と。
私はこの言葉に勇気をもらった。正にそのとおりなのだ。
しかし、究極は「警察の対応」に猛省を促したい。